僕はまだ若かった。
13歳。
冬のことだった。
親父が倒れた。
母は夜中に救急車を呼んだ。
暗がりに見えるサイレンの赤い光が今でも覚えてる。
「親父…親父…」
親父は救急隊によって運ばれた。
そこからどん底を見るとも知らず。
母親は専業主婦。
父親は居酒屋経営をしていた。
兄弟は3人。
僕は真ん中。
週末になればどこか遊びに行っていた。
楽しかった。
「よしっ!次の休みはキャンプに行こう」
楽しみで寝れなかった。
「お父さん、大丈夫?」
朝、目が覚めると青ざめた顔の親父が洗面台に立っていた。
どうやら体調が悪そうだった。
洗面台は真っ赤。
「どうしたの?」
楽しみにしていたキャンプは中止になった。
母親は子供たちを連れ映画館へ。
マダガスカルを観た。
帰りにマクドナルドへ行った。
楽しかったのを覚えている。
「お父さん大丈夫かな?」
お腹もいっぱいになり家に帰った。
親父は寝ている。
「もう寝なさい」と母親。
「おやすみなさい」
「バタッ!!」
目が覚めた。
寝ていた親父が起きている。
しかし、様子がおかしい。
身体が小刻みに震え顔が朝よりも青ざめている。
布団が真っ赤。
「救急車!!」
母親が言った。
暗がりに見える赤い光。
「お父さん!!」
「お父さん!!」
親父は救急隊に運ばれて行った。
それから親父の闘病生活が始まった。
こんなに長く続くとは思ってなかった。
つづく…。
皆さん、こんにちは。Yumetaroです。
原体験を元に物語として書いてみることにしました。
皆さんがどう思うかは分かりませんが、気になる方はご購読よろしくお願いします。
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